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2009年2月10日 (火)

暗殺の政治史―権力による殺人の掟

ここ最近読んだ本の中で、これは面白かったというのを一冊。

☆☆☆

暗殺の政治史 暗殺の政治史

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リチャード・ベルフィールドなるイギリスのTVプロデューサーが著した本である。ちなみに翻訳者は徳川家広という方であるが、やっぱり名前からして末裔なのか?

それはまぁよい。とにかく過去から近現代にいたるまでの、政治の裏面を見せてくれる。

表向きには事故や狂人の犯行に思わせ、実際は国家の策謀であったりするわけだ。こういう話が国際政治にはいくらでも存在する。陰謀論が尽きないのも分かるというものだ。

本書を読むと、映画や小説のようなヒロイックな暗殺者はいないことが分かる。依頼する側の滑稽さと、実行犯のドジっぷりが目立つ。

例えば、MI-6なりCIAなり、映画では超人的な活躍をする組織のように描かれるが、現実には、

『諜報活動に失敗はつきものである。秘密諜報機関といえども、官僚組織の数多い問題点から逃げ切れるわけではないのだ。組織内の派閥争いはさかんで、必然的に出世するのは凡庸な者ばかりとなる。』など。官僚組織の弊害がこんなところにもってやつですね。( ´_ゝ`)フーン

でも、そこがこの本の救いかな。暗殺によって思い通りの結果ばかり得ているとしたら、やりきれないものがあるし。日本のように外交下手な国にしたら、暗殺で政治的な問題を取り除けるならヒットマンを雇えばいいじゃねえか凸(`Д´メ)って、安易な発想をしたくもなるってもんですよ。周りがやっかいな国ばっかりなもんでね。(-_-X)

ところが実際はそう巧くいくはずもなく、望まれた結果とは逆の政治的効果をもたらしてしまったりする。国家にとっては、暗殺とはリスクの大きい賭けなわけですな。にも拘らず、何故政治は暗殺という選択肢を捨てきれないのか。

『アメリカ、イギリス、フランス、ソ連の4カ国は、どれも国連の安全保障理事会の常任理事国である。つまり、世界平和と法の支配への尊敬、寛容そしてあらゆる国民がお互いによき隣人として共存していく根本的な権利を世界中にもたらすと約束した国々なのだ。ところが、これらの国々はどれも暗殺稼業に精を出していた。』

大国としての立場を保ち続けるためには、なりふりかまっていられないってことですかね。しかしこんなのが常任理事国ですよ?安全保障理事会などと言ってるが、やくざが堅気にみかじめ料要求してるようなもんではないのか?このへんの国連の実態を見ても、俺は池田先生のようには国連の未来に期待する気にはなれないのだ。

ところで、暗殺というと遠くからの狙撃のイメージがつよかったが、これはかなり高度な殺しであって、この要求を充たせる暗殺者はなかなか手配できないらしい。そのかわり、ずいぶんへんてこな道具を開発したりもしている。

しかし、なんといっても奮ってるのはミサイルだな(笑)ミサイルでブッ飛ばすってのは暗殺という概念を越えてると思うんですけど。 (A;´・ω・)アセアセ

 しかも、いくら性能よろしくても、そこに標的が居なかったとかいうお粗末な結果になっている場合がほとんどなのだ。間違ってブッ飛ばされた者は哀れである。

不思議なのは、暗殺に訴えた国の世論がこれを問題にしないのかってこと。日本ならそんな疑惑が持ち上がっただけでも、腐れ左翼と眠たい平和主義者が黙っていまい。国会も延々とこの問題で機能不全になるに違いない。やはり世界はふてぶてしく、腹黒い。

それにしても、これほど暗殺に関与しているアメリカがいつまでも金正日をのさばらせているのは、アメリカにとって朝鮮てのは利害に関わりがないからなのか?

それとも日本がこれ以上平和ボケして、軍事力に金をかけない国になるのを防ぐために、東アジアの脅威を取り除かない方が得だと考えているのか。

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