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2009年2月22日 (日)

ならず者の経済学―世界を大恐慌にひきずり込んだのは誰か

未曾有の大不況に見舞われている世の中ではあるが、はたして皆が苦しんでいるのであろうか。ビッグ3だの銀行だのと、公的資金を投入してでも救済しなければ、社会が大混乱に陥るかのように言っている。

まぁ、確かに混乱はするだろう。失業者も当然増加する。しかし、企業はたとえ存続し続けたとしても、社員を切り捨てるだろう。そして、一番金のかかるトップにいる連中は相変わらずふんぞり返っているはずだ。

そんなやりきれなさを持って、日々喘ぎながら生きている俺には、この本はあまりに非情で、あまりに重い一冊であった。

×××

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イタリアでベストセラーになったという本書。読み進めるのが辛かった。面白いのは確かなのですよ、知的好奇心を充たしてくれるという意味で。

しかしながら救いがない!救いがないと俺は思った。もう読んでいて、ボディーブローのように効いてくる。

所詮、グローバリゼーションとは、経済に政治が負けることだったのだ。政治は利益の追求の邪魔をしてはならない、企業の活動の妨げになるような規制は失くせと、まるで天の声でもあるかのように世界が右へ倣った。

だが、規制がなくなれば、そのぶん欲望が解放されるのが人間である。企業が儲かる事と国益の増進は、必ずしも一致しない。日本はまだいい方かもしれないが、欧米の方は酷い。なんでもあり、際限なき欲望の解放である。

著者ロレッタ・ナポレオーニは、本書の執筆にあたって、『わたしは共産主義からグローバリゼーションへの移行がどのようにして邪悪な経済力を解き放ったのかを示したいと思っていた。』と、なにやら俺の嫌いな左翼臭を漂わせているが、その言い分はこういう事である。

ソ連の崩壊によって全体主義に抑圧されていた人々が、自由を求めて西側になだれ込んだ。すると職を求める人達で溢れかえった国々に、労働者の低賃金化をもたらした。ソ連圏の解体が世界的なデフレ時代を開始させたというのである。

『雇用主の企業が、豊富に存在する安い外国人労働者を上手に利用できるようになり、さらにコスト削減のため、仕事を外国に発注したり製造拠点を海外に移したりしだしたからである。』

『世界的に通用する社会契約や、最低賃金と労働者の利益を国際的にまもる確固たる法規がないために、先進国の労働者の交渉力が大幅に弱まったというわけである。』

そしてこう続ける。

『今後の見通しはさらに暗い。海外生産のほうが安上がりという状態がつづくかぎり、先進国の賃金は停滞したままになる。中流階級の低収入化はまだまだ何十年もつづくかもしれない。つまり、発展途上国の賃金が先進国のそれに追いつくまで。』(2章 「超借金でアメリカは破産する」より) 

で、それってどのくらい先の話になりそうなのかっていうと、支那の賃金が90年代にそうだったように、10年で倍加するとしてあと30年で先進国並みになるそうだ。

先は長い。。。望み薄っ!(ノ_-。)

とにかく絶望的な気分に陥る本であるが、試みに各章の章題を挙げてみる。

●はじめに

史上最大の転換期に暴れる邪悪な経済力

●1章

イスラエル人が女(ナターシャ)を買えばアラブが儲かる

:ソ連圏の崩壊で、スラブ系の女性が性奴隷となっているという。そしてスラブ系の女性は、エジプトやパレスチナの犯罪組織によってガザ地区経由でイスラエルに入る。

●2章

超借金でアメリカは破産する

:アメリカの個人破産の増加率は、GDPのそれを1.5%上回った。だが、皮肉にも賃金業の一部は、FRBによる長期低金利政策がもたらした、“ならず者効果”の一つである支払不能者の急増で、むしろ景気がよくなっているという。

●3章

アスリートたちはなぜ用心棒になったのか?

:旧共産圏の体育エリートたちが、マフィアに吸収されてしまったらしい。つぶしはきかないが、結束力が堅く屈強であるために。

●4章

中国はカオスを食べて繁栄する

:支那人はいかなる状況にも適応する。尊法精神がないから、決め事を守る気がさらさらない。

●5章

偽造品と中国の熱い関係

北京の“泥棒横丁”のトッププログラマーはこう答える。「海賊行為はそんなに悪いことじゃない。四龍(香港、台湾、韓国、シンガポール)だって海賊行為で富み栄えたんだ」

↑にひとツッコミ。“香港も台湾もシンガポールも、中華な国ですので残念!!韓国はおたくらの舎弟でしょ”

●6章

あなたの結婚指輪は血で汚れていないか?

:あなたの結婚指輪も、コンゴ東部の軍閥に誘拐されて奴隷にされた少年兵の血で汚れているかもしれないんだって。(´;ω;`)ウウ・・・装飾品身に着けるのやめます?

●7章

ダークな欲望を操るネット起業家

:ビデオの普及と同じく、インターネットもまた、エロが原動力となって普及したと言える。ネット産業の最大の勝ち組はエロを提供する連中だ。しかし、それは児童ポルノなど、新たな性奴隷を生み出す場でもある。

「インターネットは最も成功した<ならず者経済>の植民地だ。そこは、ポップアップやストリーミングビデオといった、無法者たちによって導入された革新的技術が、完成され、合法的なビジネスにも応用された場である。と同時にそこは、“ならず者汚染”が急速に広がる無法地帯でもある。」

●8章

漁業海賊は日本へホンマグロを運ぶ

「世界最大の日本マグロ市場でのシェアを伸ばそうと、合法、不法の別なく、おびただしい数の漁船が地中海でマグロを乱獲し、その値を押し下げてしまったのである。」

「ホンマグロのほとんどは日本のサシミ市場に送り込まれる。日本は実に地中海ホンマグロの80%を買っているのだ。」

「地中海でのホンマグロ密漁を牛耳っているのはイタリアとフランスの海賊船である。このビジネスは莫大な利益を生むので、犯罪組織も触手を伸ばした。」

ぅぉぉぉーヽ(゚ω゚ )ノヽ( ゚ω゚)ノヽ(゚ω゚ )ノぅぉぉぉーヽ( ゚ω゚)ノヽ(゚ω゚ )ノ ぅぉぉぉー

いったい俺にどうしろと?

●9章

なぜ政治家は大衆を怯えさせるのか?

「市場国家では、ある政党から他の政党へと人々の支持を変えさせるものを把握できたら、それが強力なツールになるし、そのツールを巧みに使いこなせれば、政治的プロパガンダに驚異的な効果を発揮させることができる。」

●10章

市場国家は神話を好む

「市場国家の政治をあやつる大イリュージョニストたちは、神話だらけの文化を育てあげる。」

「セレブはギリシア神話をの神々を連想させる“超人”のステータスを獲得していて、彼らのドラマのような生活も、浅はかな政治活動も、市場国家の“神話年報”に載せられる。」

●11章

ギャング団はグローバル化に抵抗する

「犯罪組織が欧米都市の街区の植民地化に成功している裏には、そうした地区への市場国家の無関心がある。」

「スラム地区では経済的チャンスが生まれないうえに、住民が選挙に関心を示さず、その大半が投票さえしないからである。皮肉なことに、市場国家の外に新たな道を切り開いているグローバリゼーションが、その国家の中心部では逆に道を閉ざしているというわけだ。」

「グローバリゼーションが引き起した社会の解体がそもそもギャング団の発展をうながしたのだが、その組織構造はグローバル化現象からギャングたちを護るためのものだったし、その増殖ぶりもグローバル化によって保護を求める若者が増えたせいだった。」

だが、マフィアはグローバリゼーションの波に乗って、なりふり構わず暴利を貪っている。

●12章

<ならず者経済>に対抗するイスラム金融

:著者が最後の拠り所として提示しているのは、なんとイスラム金融。

「経済的部族制によって生まれたイスラム金融という新システムは、いまも急速に発展しつづけており、<ならず者経済>の基盤を打ち砕くきっかけになるかもしれない。これまでのところイスラム金融は、それを促進し利用してきた者たちに利益をもたらしている。それが最終的に成功するかどうかは、それを推進している者たちが、グローバリゼーションの無法者やムッソリーニのようなポピュリストのふりをする独裁者を排除できるかどうかにかかっている。」

でもどうだろう。経済的格差があり過ぎると社会は混乱するのは確かだが、利息を取ってはならないというイスラム式金融が世界に潮流なるだろうか?商売的な旨みがないのも、それはそれでつまらん世の中ではあると思うが。

●おわりに

欧米の脱落と、中国・イスラム諸国のパワー

「特許権と商標権は消えうせ、資本主義の古い特権はしだいになくなっていく。そうした形の自由化によって、勤勉な個人が勢いを得て、富み栄える。歴史は精彩を失い、そのときどきの必要に応じて再生利用される。偽造品の品質は高まっていき、ついには本物とレプリカの区別がつかないほどになる。先進国のブランド品の優位は崩れる。そして、それだけでも、大規模な富の再分配が世界的なスケールで開始される。」

「ヨーロッパとアメリカは脱落し、支配権を失う。アフリカと中東が、新たに世界経済のリーダーシップをとる国々に必要な資源を提供するはずだ。」

と言って、このシナリオを確固たるものにするのは、ナノテクノロジーだと言ってのける。

が、それについてはまた別の本でと、希望を示しておいて、次の本に誘導するとは商売上手ではないか?

ま、それは良しとしてもだ、この著者はかなり支那を買い被っている気がする。もともとならず者だから、このならず者経済に適応できるんじゃないの?それと、特許権と商標権消えうせたら、起業する者の気力が萎えるんじゃないか?

最後に訳者のあとがき。

覚悟せよ!この不況は50年つづく

人生オワタ

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