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2009年10月15日 (木)

オレの信心は親鸞的かも

私訳歎異抄

星: ☆ ☆

五木寛之の親鸞傾倒ぶりは前から知っていたが(ってか、日本の知識人は異様に親鸞好きが多い)、 「善人なほもつて往生をとぐ。いはんや悪人をや。」という親鸞の思想にそれほどの衝撃も受けなかったので、いままで歎異抄を読まずにいた。

これは仏教的に言っても特に新しい思想とはいえないと思う。オレの浅い知識から言うのもなんだけど、仏教は相対主義の思想のはずである。

絶対的な善だの悪だのということは、釈尊も語ってはいなかったと思う。

そもそも仏教には、相反する概念を「即」の一字で結びつけることが多い。色即是空、生死即涅槃、煩悩即菩提などと。

仏教は融通無礙で抽象性の高い思想である。もっとも、仏教といっても、大乗非仏説を唱える者もいるが。

この歎異抄で印象深かったのは、弟子の唯円(この人が著者とされている)に親鸞がこう言っている場面である。

『「たとへばひと千人ころしてんや、しからば往生は一定すべし」と、仰せ候ひしとき、「仰せにては候へども、一人もこの身の器量にては、ころしつべしともおぼえず候ふ」と、申して候ひしかば、「さてはいかに親鸞がいふことをたがふまじきとはいふぞ」と。「これにてしるべし。なにごともこころにまかせたることならば、往生のために千人ころせといはんに、すなはちころすべし。しかれども、一人にてもかなひぬべき業縁なきによりて、害せざるなり。わがこころのよくてころさぬにはあらず。また害せじとおもふとも、百人・千人をころすこともあるべし」と、仰せの候ひしかば、われらがこころのよきをばよしとおもひ、悪しきことをば悪しとおもひて、願の不思議にてたすけたまふといふことをしらざることを、仰せの候ひしなり。』p101~102

親鸞が弟子である唯円に、師匠のいう事はなんでもきくというなら、「人を千人殺してみろ、そうすりゃ往生間違いなしだ」といったらやれるか?と問うたら、唯円は「とても自分には無理です」と答えた。

親鸞は、それが業縁というものなのだと言っているのである。人を殺す業をもっている者はそうなるし、逆に、そういう状況に遭遇してしまう業をもっていたら、その気がなくても殺してしまうこともあるのが人間なんだと。こころの善し悪しで決まるものではないんだと言っているのである。ゆえに、ただ念仏あるのみだというのだ。

これはなかなか深いようでもあるが、ややもすると運命論で終わってしまいかねない思想ではないか?なんというか、大藪春彦の言う、「運命にしたがうも運命、さからうも運命」に近いものを感じるぞ。

もったいないねこの人。妙法を知らなかったのか?あ、大聖人より先に生まれてるのか。

南無妙法蓮華経をしらなんだな。世間的な罪人にも、分け隔てなく救いがあるのは妙法も同じなんだけどね。違うのは、あきらかに念仏は死後に救いを求めるとこか。今世での宿業転換を妙法は説いているからね。

先の例でいうと、人を殺めてしまいかねない状況に遭遇していまう人もいれば、そうならない人もいる、その差はなにか。宿業によるというのが仏法である。

親鸞の思想だと、その業縁の前では人はなす術もないということである。だから、そうなってしまってもあの世で救いがあるようにと阿弥陀佛の慈悲にすがるというわけだ。

それに対して、そのような状況に身を置かずにすむようにと、宿業転換に励むのが妙法である。オレはやっぱり、念仏より題目だな。

が、それにもかかわらずオレは親鸞が好きだったりする(笑)。その信仰態度に共感するからだ。

彼は言う。自分は法然上人の仰せのままに信じているのであると。たとえ師にすかされても(だまされていたことがわかっても)恨まないと。そしてこう言う。

結局、この念仏によって救いがあるのかないのか、「存知せざるなり(しったこっちゃねぇ)」

いいぞ親鸞、その乾いた信心大好きだ(笑)

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