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2010年6月 3日 (木)

ひざまずく天皇

ひざまずく天皇 団塊がいま「皇室」に想うこと

吉本康永:著,三五館,2005

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新潟県中越地震を見舞われた、今上天皇の姿に感動したという著者の、天皇観を述べている本である。

天皇の地位を国家元首にしようとする、“保守派”と称する連中への違和感には共感する。

著者は、国連中心外交を進めようとする“保守派”の変節ぶりを、自身、国連中心外交には賛成だがと、断ったうえで、こう述べている。

 日本は現在の国際情勢下では国連が決議しなくともアメリカに追随して海外に出兵する可能性があります。この改正憲法案、またはこれに類似した憲法案が成立した場合、集団自衛権の名のもとに自衛隊が海外出兵した時、その時の元首は今上天皇、または次の天皇ということになります。天皇が元首であるという改正案を提出しようとしている政治家は、もし何かあった場合、元首である天皇の責任問題が出てくる事態を想定しているのでしょうか。アメリカ大統領なら四年に一回選挙によって取替え可能です。しかし「天皇」はそうはまいりません。

 戦後、政治的立場はさまざまに違え、これからは「天皇」は生々しい国内政治や国際政治の現場から遠ざかるのが「天皇制」が生き長らえるために大切なことであり、また天皇個人にとってもいいことではないかという考えが憲法に書かれた「国民の総意」ではなかったのでしょうか。私はあえて、「火中の栗」を拾わんとする政治家の人たちの真意がわかりません。もう政治的に天皇を利用するのはやめましょうというのが私のこの憲法改定案に対する素朴な意見です。(p225~226,第10章 天皇制の未来)

ここで述べられているとおりで、天皇陛下を元首にしてしまった場合、もし、戦争を行わざるをえない事態になったならば、今度こそ世界は日本の皇室解体を躊躇わないであろうと思えるのだ。

今の自民党あたりの、ほとんどの議員は、変節保守というべきか自由主義的保守というべきか、皇室に対する敬慕がないとしか思えない。

石原慎太郎なども、どうやら保守は保守でも、共和制的な保守派のようである。これは日本の保守ではない。

 

日中友好議員連盟

北京オリンピックを支援する議員の会

↑このへんに名を連ねている連中は、まず期待できないだろう。天皇を政治利用したあげくに、皇室の解体にまで手をかしかねないとみた。

なにが保守でなにが偽者か、見きわめるのがむつかしくなっているが、皇室に対する態度を見ればその正体がわかるのではないだろうか。

現代的なFeminismから女性天皇容認にむかうのも、おかしいという主張にも同意である。

全体的に左翼の腐臭はしなかったので、好し。

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