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2010年11月18日 (木)

自由への警告

「自由への警告」

ソルジェニーツィン:著,新潮社 (1977/06)

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読後感:☆☆☆

カルト・ソ連から国外追放処分を受けた、ソルジェニーツィンの警世の書。

彼の体験談を聞いても、マルクス教に洗脳されたゴキブリどもは、まったく受け付けなかったようである。当時の言論界(左巻き文化人ども)は、まるで彼を、凶惨主義に適応できなかった特殊な例とでも思っていた。否、そう思おうとしたのだろう。

洗脳されている連中の思考回路は、そんなもんだ。論より証拠ってのが通じない。凶惨主義社会には、差別も階級も存在しない。完全なる自由。したがって、この体制に不満のあるものは精神病扱いか、思想犯として強制収容所送りとなる。

共産主義という言葉には抵抗があるとみて、社会主義という衣に包んで揚げて、召しあがれったって無駄だ。

社会主義=破壊主義と思っている。弱者保護の美名のもと、権利の乱用をもたらし秩序破壊だ。地獄への道は善意によって敷き詰められている。

西側は今日、挙げて社会主義に惹かれている。地球上に自己の理想が実現されたのをもうすぐ見るのだというのは、何十年ものあいだ実に魅力的なことでした。ところが、ソビエト体制が最も控え目な理想とさえ、月とすっぽんほど違うことがわかった時には、こんどは「ソビエト」と「ロシア」という用語をインチキにも同一視することが役立つことになったのです―ソビエトの社会主義の犯罪、欠陥、失敗をすべて、嘘を弄してロシアの「奴隷的伝統」のせいであるとしたのです。(P158,ソビエト史の悲劇的な諸事情)

ソ連のは本当の共産主義ではなかったという、てめえ勝手な詭弁で、いまだにマルクス教の有効性を説く脳みその腐った輩がいるから困る。

シャファレーヴィチはその浩瀚な社会主義研究において、数多くの歴史的事実に基づき、社会主義的諸体制はけっして新しいものではないこと、それらの諸体制は歴史上いつでもどこでも残酷な全体主義的性格を帯びたこと、さらに西側の、まさに西側の社会主義の理論家と予言者は誰もみな、まさにこの残酷無慈悲な原理を誇らしげに約束していたことを示しています。ユーリィ・オルロフは物理学から借用した方法と言葉を用いて、首尾一貫した社会主義は、理論的に考えても、全体主義体制以外の他の如何なる形態も採り得ないこと、(中略)社会主義導入のどんなに柔軟な方法でも、それが首尾一貫していて不断に行なわれるものであるかぎり、それがゆきつく先は全体主義、すなわち個人と人間精神の完全な弾圧以外にはあり得ないのです。(P159~160,同)

平等、階級打破、計画経済、美辞麗句の羅列で実態が伴わない。

共産主義者は神を否定しているようだが、理論の絶対を謳うその様は、神の全能を主張して憚らない原理主義者のそれに近いではないか?

人生は平等にはならない。持って生まれた条件が必ず人それぞれ違っているのだから、違う人生になるのが当然だ。それを強引に平等にしようとすると、理想が高ければ高いほど、締め付け圧力も強くなるはずだ。

堕落した人間を内包できない体制は、絶対にもたないだろう。資本主義社会がカルト・ソ連より耐久性が強かったのも、その辺に理由があったのではないか。皆が一様である必要がない社会であることだ。

堕落したけりゃ、そうすればよい。その結果は自分で引き受けよ、ということである。

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