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2011年4月15日 (金)

欲望の未来

欲望の未来―機械じかけの夢の文化誌 欲望の未来―機械じかけの夢の文化誌

著者:永瀬 唯
販売元:水声社
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読後感:△

【なぜ「男のクローン」しか語られないのか?心霊の肖像写真、魔都東京の地下迷宮を徘徊せよ、『ナウシカ』とニーチェと永劫回帰、『もののけ姫』という名の無惨な「名画」、摩天楼空港…妄想の未来都市に欲望がうごめく。科学、文学、芸術…ポップ・カルチャーに見る、人々の欲望の系譜。理と文、学とオタクを越境する、文化のジャンクヤードからのカルチャラル・スタディーズ。

1 ウエット・サイボーグ-単為生殖のユートピア序論(異形の千年紀(ストレンジ・ミレニアム)、異星の過客(エイリアン・ストレンジャー)-「エイリアン」と性差をめぐるいくつかの断章/カッコーの巣のサイボーグ-脳と体のSF的現在/男たちのいない世の中、女たちのいない世の中-クローン・テクノロジーと単為生殖のユートピア)/2 ハイ・ファンタシー-高みへと至る夢想(心霊の肖像写真-写真装置と心霊術/都市の頂の港-空港都市の夢想の系譜/絶叫マシンの考古学-ローラー・コースターの系譜 ほか)/3 地の呪われたるものども-都市と森との暗い奥(公園の腸-久生十蘭『魔都』地下迷宮を読み解く/永遠への血と肉の贄-筒井康隆『幻想の未来』と日本反進化論ファンタシーの系譜/腐食する記憶の東京-押井守『機動警察パトレイバー』の都市論世界 ほか)】

欲望の未来という表題よりも、“機械じかけの夢の文化誌”という副題の方が、本書の内容をよく表していると思う。別段、未来を語ってはいないからである。

PART1の、映画『エイリアン』についての評論と、PART3における『パトレイバー』と『ナウシカ』についての評論は読み応えはあった。ただ、『エヴァンゲリオン』を、いまだに見ていないため、ソッチの話にはついていけなかったが。

『もののけ姫』を失敗作といってのけるあたりは共感した。オレもあれは駄作だと思う。

ってか、『ラピュタ』以降の宮崎アニメは、説教臭さが鼻について、見るべきものはないと思っている(ただし、「耳をすませば」のみ例外)。

そんな感じで、想像していたような本ではなかったが、アニメ好きとしては、読んで損はない部分も多く、さらには、“1”を見て以来、何の興味もなかった「エイリアン」シリーズまで観てみたくなったあたりは、著者の“読み”の深さと云えるかな。あんな、頭の悪そうなSFホラーも、ここまで深く読めるのか!?、とちょっと感動した。

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