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2015年3月10日 (火)

誰が私を殺したの

Cover016

誰が私を殺したの-三大未解決殺人事件の迷宮-

朝倉喬司:著,恒文社21, 2001

読後感:☆

 【昭和34(1959)年スチュワーデス殺人事件、昭和47(1972)年女医殺人事件、平成9(1997)年東電OL殺人事件。3大未解決殺人事件の「事実」を綴る。殺された美人被害者の無念の呟きが聞こえる】

◆スチェワーデス殺人事件
昭和34年3月、杉並区・善福寺川で若い女性の死体が発見された。身元はBOACのスチュワーデスと判明。やがて犯人として教会のベルギー人神父が有力視されるが、突如神父は帰国して事件は闇の彼方に。戦後日本を震撼させた迷宮殺人の謎。

 松本清張が「黒い福音」でこれを推理していて、そちらも読み物として面白い(後味悪いが)。  清張はこの事件を、麻薬の運び屋として被害者女性を利用しようとして、航空会社に入社までさせたものの、「仕事」をどうしても引き受けようとしない為、彼女が恋愛感情を持っていた若い神父に殺させた、という推理であった。

 が、朝倉喬司は、それは深読みしすぎで「痴情のもつれ」という単純な結論を示している。尤も、結局は犯人は特定できないのだが。

 だが、やはり海外に「脱出」したこの神父であろう。

◆女医殺人事件

昭和47年6月、新橋第一ホテルでエリート女性歯科医の死体が発見された。熊本県八代では有名な美人歯科医だった彼女の謎の死は遂に迷宮入りのままである。人生を途中下車してしまった女医の死体がつぶやく事件の核心。

この事件のことは、これを読んで初めて知った。性に奔放な女性の成れの果て。遺体の顔にはパンティが被せられていたという。

被害者の最期の声「助けて」を聞いた隣りの部屋の泊り客も、場所がhotelであったということからか、とくに気にもとめなかったというが。せめて部屋をでる音に反応して外を覗いてみるとかできなかったのだろうか。

◆東電OL殺人事件  平成9年3月、渋谷円山町ホテル街の一角で東電エリートOLの死体が発見された。仕事を終えて、夜の町に立ち売春の末に殺された彼女の心の中には何が潜んでいたのか。ネパール人ゴビンダは果 たして真犯人か。バブル崩壊のどん底をえぐる大迷宮の謎。

 なんといってもこれ。いまだにオレのなかに澱のように残り、ふとした際に意識にのぼってくる。

 佐野眞一の本には書かれていなかったと思うが、渡邊泰子がある男性と恋人のような関係にあったことが書かれていて意外だった。相手の迷惑も考えずに電話かけまくっていたようだ。甘えたかったのか。この人は、やはりファザコンだったのかもしれない。 

 酔うと会社の愚痴をこぼしていたというが、経済学者と対等に専門分野で語り合える知性をもっていたという事を考えると、このあたりのことも彼女の奇行を読み解く鍵になるかもしれない。<

「いつ死んでもいい」と云っていたということなどを考えても、真犯人が誰かは兎も角、自己処罰的行為としての売春だったのだろうと思う。最大のきっかけがなにかは分からない。しかし自暴自棄になってでもいなければできない事ではないのかと思う。

 それにしてもいったい犯人は誰なのか。日本の警察が優秀というのも神話でしかないな、と思う。

 

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