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2018年5月16日 (水)

水曜日のアニメが待ち遠しい

水曜日のアニメが待ち遠しい

トリスタン ブルネ:著

誠文堂新光社 (2015



【1970年代末、フランスの子どもたちはみんな日本アニメに夢中になった―。激しいバッシングや創造的な誤解を巻き起こしながらもアニメやマンガはやがて彼らの人生や世界観に大きな影響を与えるまでになった。日本のサブカルチャーはなぜフランスの若者をこれほど熱狂させるこことになったのか。自身の経験を踏まえてフランス人オタク第一世代の著者が解き明かす。】

FranceでJapanEXPOというeventをやっていることはしっていたが、そういう流れができていった事情が本書によって垣間見ることができた。

唯の著者自身が好きなアニメのはなしに終始しないとろが良い。

いつ頃から日本製アニメがFranceで放送されはじめ、どういう反応を起こさせていったのかが分かる。

日本製であることに気づかなったところから、やがてそこに気づいて自主的に日本の情報や文化を受容しはじめた若者たちに、文化侵略的な脅威をもって日本たたきをはじめる大人たち。

さらに、芸術性において、France製アニメに及ばないという批判から、逆に、それに近いから認めてやってもいいというような、選良側の態度なども、外から入り込んでくる文化や価値観にたいする反応として興味深い。

大人は、自分たちを育んできた価値観の揺らぎに敏感に防衛反応をおこすらしいことは、どこでも同じようだ。勿論、この著者自身も、余りにも日本化しすぎる傾向のある、Franceのオタクたちに苦言を呈している。

そして著者の苦言は、民官一体で推し進めようとしている(失敗しているようだが)COOLJAPANなるものにも及んでいる。

そもそも、海外で日本製アニメを中心としたJapan cultureが受け入れられてきたのは、 文化の伝道的な押し付けがましさがなかったからといえる。その国の政策的ごり押しの気配がみえないことが前提である。著者は、今後は日本製アニメの需要は落ちていくかもしれないと、警鐘を鳴らしてくれている。


最後に、音無響子に惚れてしまった黒歴史をもつ著者に共感。

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