書籍・雑誌:△

2018年5月31日 (木)

エンプティー・チェア

エンプティー・チェア

ジェフリー ディーヴァー:著  文藝春秋 (2001

【空っぽの椅子に座っているのは誰? 女子学生誘拐犯は精神を病んだ16歳の少年なのか? 昆虫を愛する少年の無実を証明するため、婦人警官サックスは捨て身の行動に出る。リンカーン・ライムシリーズ第3弾。】

このシリーズを読むのはこれで3作目。第一弾のボーン・コレクターから、あいだ飛ばして、4作目の石の猿を読み、そして3作目のこれである。2作目はいまだ積読状態にある。

感想はと云うと、おもしろかったのは確かである。まるで映画かドラマを観ているようだった。

逆に云うと、文学的なおもしろさはなかったということになる。そんなものをこのシリーズに求めるのは御門違いではあるのだろうが。
こまったことに、歳のせいなのかは分からないが、このての完全娯楽小説をいまいち愉しめなくなってきているのだ。ミステリーはもう無理なのかもしれない。一度種明かしをされてしまえばもう読む値がなくなってしまうとおもうのだ。

おもしろかった。以上。読後感がこれだけという本に時間をかけたくないという気持ちが強くなってきているのだ。

多分、いま手元にある2作目のコフィンダンサーを読んだら、これ以上このシリーズ(というかディーバ―の小説自体)を読むこともないだろう。

そんなわけだがこれの感想も書いておこう。

NYが舞台のシリーズで初めて地方を舞台にした事件が起こった。事件解決のためにそこにいたわけではないのだが、巻き込まれたような形で事件を解決してしまうのだった。地元の保安官などすっかり出し抜かれてしまうのだった。
地方の人間はどんくさく、現場鑑識も碌にできないという描かれ方をしていて、だから最初は反目しているのだが、だんだんお互いを認め合うようになるという、お約束な展開である。

黒幕は地元の保安官のなかにいるだろうと疑って読み進めたが、これはと目をつけた人物が、銃撃戦の際にあっさり死亡。読みが外れたとおもったが....

リンカーンとアメリアの付かず離れずの関係がこの先どうなっていくのかは知らない。が、彼が障害をもっているからこそ、じぶんの存在価値を示せるという複雑な感情に責めさいなまれている彼女が、その内心を素直に曝け出したことによって、ふたりの関係はさらに強固なものになっていくだろう。


2018年5月16日 (水)

水曜日のアニメが待ち遠しい

水曜日のアニメが待ち遠しい

トリスタン ブルネ:著

誠文堂新光社 (2015



【1970年代末、フランスの子どもたちはみんな日本アニメに夢中になった―。激しいバッシングや創造的な誤解を巻き起こしながらもアニメやマンガはやがて彼らの人生や世界観に大きな影響を与えるまでになった。日本のサブカルチャーはなぜフランスの若者をこれほど熱狂させるこことになったのか。自身の経験を踏まえてフランス人オタク第一世代の著者が解き明かす。】

FranceでJapanEXPOというeventをやっていることはしっていたが、そういう流れができていった事情が本書によって垣間見ることができた。

唯の著者自身が好きなアニメのはなしに終始しないとろが良い。

いつ頃から日本製アニメがFranceで放送されはじめ、どういう反応を起こさせていったのかが分かる。

日本製であることに気づかなったところから、やがてそこに気づいて自主的に日本の情報や文化を受容しはじめた若者たちに、文化侵略的な脅威をもって日本たたきをはじめる大人たち。

さらに、芸術性において、France製アニメに及ばないという批判から、逆に、それに近いから認めてやってもいいというような、選良側の態度なども、外から入り込んでくる文化や価値観にたいする反応として興味深い。

大人は、自分たちを育んできた価値観の揺らぎに敏感に防衛反応をおこすらしいことは、どこでも同じようだ。勿論、この著者自身も、余りにも日本化しすぎる傾向のある、Franceのオタクたちに苦言を呈している。

そして著者の苦言は、民官一体で推し進めようとしている(失敗しているようだが)COOLJAPANなるものにも及んでいる。

そもそも、海外で日本製アニメを中心としたJapan cultureが受け入れられてきたのは、 文化の伝道的な押し付けがましさがなかったからといえる。その国の政策的ごり押しの気配がみえないことが前提である。著者は、今後は日本製アニメの需要は落ちていくかもしれないと、警鐘を鳴らしてくれている。


最後に、音無響子に惚れてしまった黒歴史をもつ著者に共感。

2018年5月13日 (日)

国の壊れる音を聴け―国際報道と日本のゆがみ

国の壊れる音を聴け―国際報道と日本のゆがみ

小森 義久:著、 恒文社21 (2003

【戦争と報道の嵐に立ち、日本の指針を問う記者の眼。ベトナム戦争をはさんで40年の体験から説く柔道4段の肉声。チョムスキーの正体を暴き“朝日チルドレン”を糾断。】

日本のマスコミの報道が、各国と比較して、どれほど異質であるかということが書かれている。とくに朝日新聞への批判が中心である。 他国にも左派はいるが、基本は愛国であり、国家への忠誠心は自明のものであるので、国防にかかわることで左右の対立がそれほど酷くなるということはないのだろう。メディアもその例には漏れないと思われる。 それに比べると、日本は、まるで特定の国(China、朝鮮半島)の代弁をしているとしか考えられないようなマスコミが存在すると指摘している。

ほかには、冷戦構造の崩壊(日本の左派は、決してソ連崩壊とは云わない)は、レーガン政権の容赦ない軍拡競争によるものであり、英国病と呼ばれたイギリスを再建したのは、資本主義精神を徹底させたサッチャーのお陰である等々、とくに目新しい視点はなかった。

柔道で外国人と交流した体験で一章設けているが、これは不要である。

2018年4月13日 (金)

いま本当の危機が始まった

中西 輝政:著 集英社 (2001
   【テロによる世界危機、小泉改革の危機などを取り上げながら、日本経済・社会の中に生じている衰退の危機とその背景、それに対する処方箋を述べる。また、「危機としての中国」「日本の選択」についても詳述。】
著者の主張をおもいっきりかんたんにまとめてしまうと、“日本は憲法(特に9条)を早々に変えよ、そうでなければ永遠に米国にこびへつらって生きなければならなくなるぞ”、ということのようである。保守論壇に共通している論旨であり、目新しい発想は見られなかったので、読後感としては△である。

憲法を変えたくらいでどうにかなる程度の危機ともおもえないことと、そもそも中西が理想としている憲法は、明治憲法に近いものになりそうなのだが、あの憲法の下にあった時代の日本が良かったともおもえない。
日本は今後、人口も減り続けていくわけで、所謂普通の国を目指すことは、相当の無理があるのではないだろうか。Chinaの脅威はその通りとしても、あの人口と軍事力を相手に、軍拡競争などできるだろうか。

日本は下手に自立しようとはせずに、寧ろ自立できないこどもの国として、米国を東アジアに引き付けておいたほうが利口とも云えるのではないだろうか。

2018年2月15日 (木)

異常気象がもたらす不都合な「現実」

地球を「売り物」にする人たち――異常気象がもたらす不都合な「現実」
マッケンジー・ファンク :著  ダイヤモンド社 (2016
読後感:△

【氷の下の資源争奪戦に明け暮れる石油メジャー、水と農地を買い漁るウォール街のハゲタカ、「雪」を売り歩くイスラエルベンチャー、治水テクノロジーを「沈む島国」に売り込むオランダ天候支配で一攫千金を目論む科学者たち……。日本人だけが知らない地球温暖化ビジネスの実態とは?】

著者が取材した人物たちの思考を要約すると、

1)温暖化現象で困る国(ひと)もあれば得する国(ひと)もある。

2)気候変動は儲けの機会到来である。

3)規制して環境保護に努めるのではなく科学技術の進歩によって乗り越えるべき。

ということである。非常に楽観的であるし他人事のようでもある。

環境破壊という認識ではなく、環境の変化だと捉えているためだろう。変化に適応するものが生き残るのだという、ダーウィニズムである。

これによって起こりえる現象として、

1)環境難民が増大する。

海面上昇や旱魃の影響で土地に住めなくなったひとびとは、当然よそに移住せねばならなくなる。だが、そのひとびとをどこが引き受けるのか。

2)新たに発見された(採掘可能となった)資源争奪の争いが起こる

氷に覆われた北極海が溶けるとどうなるか。海底に眠る石油などの資源争奪戦につながっていくのが人類の性。

凍結した海に船をだせるとなると、その航路を自由に使いたい国々との間で、領土問題が起きることにもなる。

気候変動の恩恵を受けることになった土地のひとびとは、国家からの独立を求める動きもでると考えられる。

 3)飲料水争奪戦

これがいちばん気がかりである。1と2は、強欲な連中を呆れて見物していても構わないが、飲み水の取り合いとなると、万人の問題であり静観していられない。だが、予測されているところでは今世紀中にも、淡水が石油以上の価値を持つ資源になりそうなのだ。

砂漠の国イスラエルは、自慢の淡水化技術を海外に売り出し中らしいが、淡水化するにも燃料が当然必要なわけであるから、けっして夢の技術などではないのである。

飲み水に困った経験がないひとが(おそらく)多い日本人にとっても、すくなくともこの問題は他人事ではないはずである。

著者は取材をとおして知り合ったひとたちの言動を、淡々と記していくだけで自身の思想や感情を全面にはだしていない。なにを思うかは読者次第という姿勢ではあるのだが、行間から憤りは感じる。

 全編とおして明るい気分では読めないのは、現実がそれだけ難問を抱えているというだけの話ではなく、どんなやっかいな事態になろうとも、ひとの投機的性向はなくならないという点にある。

その、一山当ててやろうの精神が、技術革新と発明をもたらして、人類の前に立ちはだかる暗雲を払ってくれるとよいのだが。


2018年2月 9日 (金)

日本経済新聞は信用できるか

東谷 暁 :
PHP研究所 :2004
【「バブル」「グローバル・スタンダード」「成果主義」「IT革命」「構造改革」「中国経済」を無責任に煽ってきたのは誰か―ベストセラー『エコノミストは信用できるか』の著者が“日本最大の経済メディア”の報道を徹底検証。】
読後感:△
 
私は新聞を購読していないが、日本経済新聞には、日経くらい読んでおくことが社会人としての嗜みだ、と云わんばかりの「格」があるように見える。だが、東谷はそんな幻想を粉微塵にしてくれている。購読を契約するまえに読んでおくべきか。
 
東谷の分析で云えば、日経の基本姿勢はこうなる。
 
USA>china>JAPAN
 
信念もideologyらしきものもないらしい日経を読むための見取り図を作るとしたら、これだけ弁えておけばよさそうである。 前門の虎≪USA≫と後門の竜≪China≫に挟まれた小国・日本は遅れていて間違っているという教義から、一連のCampaign記事や観測記事が書かれていると云っていい。したがって、本尊の米国の出方次第で、日経の論調も変わるということである。定見はないため、長く(そして注意深く)読み続けていれば、その節操のなさに気づくにちがいない。
ついでにだが、ノーベル賞に弱い日本人が仰ぎ見る、Paul Robin Krugmanのうような経済学者にも手厳しい批判をしている。これを読む限りで云うと、彼は、予測を当てたようにみえて、ただの後出しジャンケンにすぎないと分る。 「世の権威に惑わされず、注意深く読め」ということである。

“知は力なり”という売り文句も空しく響くというものだが、日経を読み込む(踊らされないために)智を持てという皮肉と受け止めるのもよい。
出版されたのは10年以上前であるから、詳細を述べてもいまの日経がどうなっているかにもよるので意味はないだろう。が、思われているほどの高級紙ではないようだ。
私がこれを購読することはあるまい。

2017年8月13日 (日)

ネアンデルタールの悩み

ネアンデルタールの悩み―進化心理学が明かす人類誕生の謎   ウィリアム オールマン :著, 青山出版社 1996/10
[サルはなぜ、ヒトになったのか。そして、なぜヒトになれなかったサルがいるのか。この、永遠の謎に対する史上初めての鮮やかな回答が、本書である。著者は、「心」こそ人類進化の源であると言う。そして、その心に刺激を与えたのは、ストレス、悩みなのだ。人類史の先兵として華々しく登場しながら、ついに主役たりえなかったネアンデルタール。彼らは悩みを知らなかった。それこそが、悩みのタネだったのである。 ]

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 これは、進化心理学という学問分野からの視点で人類誕生の謎に迫った本であって、これによってその謎の解明がなされたとは云えない。本格的な学術書ではなく、軽い読み物である。オレはこれを暇つぶしに(潰すべき暇が多すぎて困るのだが)流し読みしただけである。読みだしたら止まらないというほどではないので△で。
 
人類の進化は闘争によるというより、「協力」によるという考えは意外であった。道具を使いこなす能力には、現代人と大した違いはないというネアンデルタール人なのに、何故かの人々は歴史から消えたのかと云えば、「相互関係を基本とした社会構造」を築けなかったためだという。この複雑な他者との相互関係こそが、人類の脳の肥大化をもたらしたとみるのが、進化心理学だそうだ。
 道具を使うことでも、二足歩行でもなく(決定的な理由でない)複雑な人間関係を処理していくことによって互いの腹を探り合い、互いを「社交場の道具」とし、give-and-takeで社会を進歩させていったということなのだと。  
 
 お人よしが勝つなんていうあたり、現代人の、特に複雑な国家関係に於いてどこまで参考になるか疑問ではあるが...  4万年前に突然訪れた爆発的といってよい人類の進化に、もっと興味は沸いてきた。  
 

2016年7月16日 (土)

悪の論理で世界は動く

〝悪の論理″で世界は動く!

奥山 真司:著

読後感:△

大げさな題目だが、別段、目新しい視点はない。

「WWⅡ後の日本は独立国ではない」 「日本が独立するにはどうするべきか」 主題となっているのはこれだが、日本は独立国とは程遠い状態にあるのが事実として、独立すれば今よりもこの国がよくなると考え得る根拠がない。

地政学的に云って日本が取りうる選択肢は、独立かこのまま米国追従、最悪Chinaの属国と、この三択しかないという(ロシアとの関係を築くという選択肢はないようである)。

常識的に云うと米国追従だが、相対的に米国の覇権が低下している情況では(本当に米国の国力が弱まっていると云えるのかは疑問だが)日本も共倒れになる。

落ち目の合衆国を支え続ける負担に日本が耐えられるかという問題。 かといって日米同盟を止めればChinaの属国という、云わば脅しではある。

日米関係には「同盟」があり得るのに、日中関係には「同盟」はなく、あるのは「Chinaの属国」だけというのも保守論壇に共通の見解だ。民主化されていないChinaとでは、まともな関係は望めないと考えるのも仕方ないか。

一番、日本人として理想なのは、真の「独立」なのだろうと思うのだが、国防という視点を無視できないならば、米国追従よりも負担が増すだけという見方もある。

しかも合衆国としては、日本に原爆投下という負い目もあるだろうから、日本が同盟を捨てるとなったら、当然仮想敵国として想定するようにもなるだろう。 世界一の軍事力を持つ合衆国と、それに追いつけとばかり軍事拡張を続けるChinaとの板挟みで、どう「理想てきな独立」ができるかだ。

畢竟、Chinaの民主化を促すしかないだろうが、道遠しである。

私の現在の認識では、「この道しかない」と米国を支え続ける姿勢をとっているのが一番愚かしいと思っている。 どっちつかずの態度で双方を焦らしつつ、双方から最大の利益を引き出すという手を使うのが一番政治的には利口ではないかと思うのだが、それをやれるほどの政治力があれば苦労はしないか。

ともあれ、改憲勢力が政権を取っているうえに、それが米国追従となれば、合衆国の負担軽減のための手を打つのだろう。創価学会が政権にいる限りなんでもやれるだろう。

無党派層は政治に期待していないのだろうが、投票しないということは、日本の行く末を創価に委ねるということであることを認識したほうがよい。

2015年4月 6日 (月)

テロマネーを封鎖せよ

テロマネーを封鎖せよ

ジョン・B・テイラー(著, 中谷 和男(訳 日経BP社(2007

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読後感:△
【世界を舞台にした米国の金融戦略の全貌。】
 >「9.11以降の国際金融を語るのにジョン・テイラー以上の適任者はいない。→経済学者にして財務省次官となって米国金融政策を指揮した。これを読むまでこの人物を知らなかった。
 “わたしにはひとつの管理哲学があるが、それでは部下に「なに」をすべきかを命じることが重要であって、「どのように」すべきかを指示する必要はない、というものである。p21”→欧米流の組織は仕事が早いように見えるのは、部下の裁量に任せるところにあるのかもしれない。つまり報連相にこだわらないことか。報連相はある意味上司にとって「逃げ」る余裕を与えるのではないか。失敗したときの責任を被りそうな件に関して、決断をさらに上に委ねて保身をはかる。結果、行動が著しく遅い。もしも最適な行動であっても“機を逸する”ことになる。部下も育たないし創造的な人間には物足りなさを感じさせるetc
 >読者はこの巧みな書物で、政治、安全保障、グローバルな金融がいかに重なり合い、 交差し合っているかを知るだろう」→巧みな書物かどうかはよくわからない。オレには読みにくかった。ただ、こういうものを読むと陰謀論の幼さが分かる。全知全能の神よろしく、特定の組織、一族などがあらゆる人々の利害を超越して、思い通りに世界を動かせていると考えるのは現実的に無理があると思えてきた。
>「テロリズムとの戦争は様々な戦線で戦うことになる。その一つの分野が金融である」。ジョージ・ブッシュ大統領のこの言葉を受け、「テロリスト資産タスクフォース」が立ち上がる。国際テロネットワークの資産凍結部隊である。→国家同士の潰し合いと違い、ゲリラ的に攻撃を仕掛けてくるterrorismにたいしては、missile落としとけば消滅させられるものでもない。活動資金を絶つことにつきるということ。ISとの戦いもこれが肝となるのだろう。「テロ行為の資金調達を妨害し阻止する」には、“国連決議よりも各国の財務相との直接接触のほうが効果的p40”なのだという。
 >9.11以降に米国が主導した、アフガンでの財政政策、イラクの金融安定化プロセス、アルゼンチンの破綻処理、世銀・IMF改革における各国との駆け引き等々の事情。→おもしろかったところといえば、おフランスが、事あるごとに米国の方針と対立したがる件である。米国に主導権をとられることが兎に角気に入らないようである。おフランスは兎に角気位ばかり高くて、駄目駄目な印象が強くなっていくな。だいたい、戦勝国でもないくせになんであんなに態度でかいんだ?第一次大戦後のことでこんなはなしもある。
 “ケインズは第一次大戦を終結させるためのベルサイユ条約の交渉に参加していたが、この条約がドイツ経済に大きな負担をかけることがわかって、彼は嫌気がさして辞めてしまった。フランスが自分の望む目的を達成するために、いかに連合国内の交渉を利用したかを、ケインズは指摘”p332 とある。おフランス式交渉術の特徴は、最終的に妥協案で収まることを想定して、最初に思い切った条件を提示したうえで、なるべく相手側に多くの妥協を強いるようにするようである。さすがおフランス。
 >とりわけ日本の読者には、“失われた10年”末期の日本の通貨政策(大規模介入)をめぐる黒田・溝口両財務官との応酬の様が興味深いはずであり、今なお続く、変動相場への移行をめぐる周・中国人民銀行総裁との具体的なやり取りも明らかにされている。→日本の財務次官は金融政策で市場介入する際は、America側にいちいち報告しているらしい。さすがポチ。シナは固定相場制から変動相場制に移行しようとしない。Americaの罠だとでも思っているのだろうか。孫子の国だけに。
 IMFや世銀の改革etc、ほとんどすべて米国主導(牛耳ってる)ように云われがちではあるが、実際は各国から面倒な役割を押し付けられているようだ。Americaも唯一の超大国としてそれを引き受けざるを得ないとあきらめているようでもある。

2013年3月16日 (土)

死都ゴモラ

480
死都ゴモラ-世界の裏側を支配する暗黒帝国

 

ロベルト・サヴィアーノ:著  大久保昭男:訳 

 

河出書房新社,2008   読後感:▲

 【旧約聖書に記された悪徳の町「ソドムとゴモラ」が、イタリアを本拠として現代世界を喰い荒らし始めている。かつてのマフィアをはるかに超えた権力と経済力を持ち、利潤追求を至上とする凶悪な巨大犯罪企業組織「カモーラ」。中国などアジアを含む全世界の広大な裏経済を巧妙に操り、無数の犠牲者を葬りつつ莫大な不正利権を手中に収めている―知られざる衝撃的な闇の現実。イタリアに輝かしい新星作家が登場―壮大で強靱なノンフィクション・コラージュ小説、鮮烈な捜査小説!2006年度ヴィアレッジョ=レパチ賞受賞。同年度ジャンカルロ・シアーニ賞受賞。】

 文体が合わなかった。なんというか、詩人っぽい文体で変に饒舌な感じ。疲れて読みきれませんでした。代りに映画で見てみっかと思い、観たものの、ほとんど寝てた。

 もう、佐藤優推薦の文字に騙されない。

 要するに、地下経済マジぱねえことになってんぞ、と。前からじゃねえかよmafiaItaly.

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